ご先祖さまも現世に降りてきてみて、みんな山に登っていたらビックリするだろう。
8月11日が「山の日」という祝日になった。
しかし、この日はちょうどお盆シーズンである。そうなると「山の日」をどう過ごすのがベストなのだろう。
登山したあと、その足で実家に帰るのか。ちょっとハードな気がする。
ご先祖さまも現世に降りてきてみて、みんな山に登っていたらビックリするだろう。
「入れ違いかい!」
関西人の幽霊ならそうツッコむだろう。
帰省と墓参りと登山、これをどう組み合わせるか。人類の今後の課題だ。
前置きとまるで関係なく『タイタニック』の邦題を考える。
ちょっと前まで、たいていの人が見ている「定番の映画」はテレビが生み出していたと思う。
なんだかよくわからないが、年に1回は繰り返し放映される映画というのがあった。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』がそうだし、『インディ・ジョーンズ』もよくやっていた気がする。
最近だとジブリ映画が放映されるたびに話題になるが、「みんな見たことある映画」というのはグッと減ったのではないか。
レンタルDVDにオンデマンド、月額制の動画サイト。映画の見方は増えたが、みんな別々のものを見ている。
『パシフィック・リム』や『マッドマックス』、今だと『シン・ゴジラ』がツイッターで「みんな見に行こうぜ!」と盛り上がったりするが、この現状への反動があるんじゃないか。
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前置きとまるで関係なく『タイタニック』の邦題を考える。
・沈没船
・色男死す
・海上の恋
・GO!GO!豪華客船
・ジェームズ・キャメロンのポセイドン・アドベンチャー
・ターミネータービギニング 始まりの船
・新エイリアン 今度は恋愛だ!
本当に関係ない。
そう考えていくと、アントニオ猪木しかいない気がする。
「まるでボディーブローのように、あとから効いてくる」という例えがある。あとからジワジワ効果が出てくるものに対して使うものだ。
前から疑問に思っているのだけど、この例えを最初に使った人は誰なのだろう。ボディーブローを打ったのは誰で、打たれたのは誰なのか?
少なくともどちらも格闘技経験者だろう。素人がケンカでボディーブローを狙うとは考えにくい。打っているのはプロだ。そして、素人がプロのボディブローを食らったら、「あとから効いてくる」どころじゃない。その場でうずくまり、動けなくなるはずだ。
だから、どちらもプロの格闘家だろう。
じゃあ、プロの格闘家で「まるでボディーブローのように、あとから効いてくる」というような凝った表現を使うのは誰だろうか?
そう考えていくと、アントニオ猪木しかいない気がする。
猪木は引退試合のスピーチで詩を読むほどの文学的な素養を持っている。そして、あの屈強な身体。あれならボディーブローを食らっても、いきなりダメージにならず、「ジワジワ効いてくる」だろう。おそらく試合の翌日になって脇腹が痛んでくるということがあったのではないか。
じゃあ、誰がそのボディーブローを打ったのか?
猪木と戦ったボクサーといえば、モハメド・アリだ。たまたま入ったアリのボディーブローがジワジワ効いたのだ。
猪木とアリ、2人の天才がぶつかったときにこの表現は生まれた。
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そんな話を友人にしていたら、「違うと思う」と言われた。
それを解消したら、人類の進化のスピードは3倍ぐらいに上がるんじゃないだろうか
昼ごはんを食べると眠くなる。
周りに聞いてみると、だいたいの人がそうなるらしい。
ということは、世界で活躍するすごい人も眠くなっているってことだ。
・竜田揚げ定食を食べて眠くなるバラク・オバマ。
・しょうが焼き定食でおかわりして眠くなるイーロン・マスク。
・マグロのぶつ切り丼(大盛無料)を食べて眠くなるカルロス・ゴーン。
・デザートにバニラアイスを食べちゃって眠くなるウォーレン・バフェット。
・軽く1人で食べたのにチームメンバーからランチに誘われてしまい、断れずに眠くなるジェフ・ベゾス。
毎日、昼の2時ぐらいになるとあらゆる人が眠くなっている。
駅の商店街で酒屋をやっているおばあちゃんも、兜町で神経をすり減らしながら株取引をしているトレーダーも、毎日走り回ることしか考えていない幼稚園児も、みんな2時ごろに眠くなっている。
すごいことだと思う。それを解消したら、人類の進化のスピードは3倍ぐらいに上がるんじゃないだろうか。
一人だけ冷めた目で見ているだろう人がいることに気づいた。1000円自販機を補充している人だ。
1000円自販機っていうのがある。時計や携帯ゲーム機など、少し高価なものが入っている自販機だ。
面白いのは何が出てくるのかわからないクジ引き形式になっていること。とんでもなく高いものが出てくる可能性もあるし、「1000円もしないんじゃない?」ってものが出てくる可能性もある。
そのゲーム性から、YouTuberがよく「やってみた」動画にしている。「1000円自販機に全財産突っ込んでみた」という具合に。
見ているこっちはYouTuberと一緒になって、何が出てくるのかドキドキする。それが楽しい。
しかし、一人だけ冷めた目で見ているだろう人がいることに気づいた。1000円自販機を補充している人だ。
その人たちは何が入っているか分かっているため、「1000円自販機やってみた」動画を見てもまったくドキドキしないだろう。
「PS4、最近は入れてないよ」
「この流れ、次は懐中電灯だな」
「そこの自販機、一番良い景品は電動カミソリだよ」
全員が楽しいコンテンツを作るのは難しい。
補充している人が「補充した」動画を作ったら人気が出るかもしれない。
お爺ちゃんが「ロフト付き」にこだわって部屋を探す
「ギャップ」があると話題性のある企画になりやすいらしい。
そういうことを聞くと、早くお爺ちゃんになりないなと思う。
お爺ちゃんが若者っぽいことをすると話題になるからだ。
・お爺ちゃんがバンジージャンプをする
・お爺ちゃんがエクセルを自由自在に操る
・お爺ちゃんが尾崎豊の「卒業」を歌う
他にもいろいろできそうだ。
・お爺ちゃんがラップをする
・お爺ちゃんが自転車で日本一周
・お爺ちゃん、三時のおやつがマカロン
・お爺ちゃんがファッションブランドを設立
・お爺ちゃんが「ロフト付き」にこだわって部屋を探す
・お爺ちゃんがテラスハウスのオーディションを受ける
・お爺ちゃんがE-girlsに加入
・お爺ちゃん、伝説の樹の下で告白する
・お爺ちゃんがサイボーグ手術で新たな生命を手に入れる
・お爺ちゃんが未来から来た男と地球の危機を回避
・お爺ちゃんが宇宙戦争で大活躍
・お爺ちゃん、「この中に犯人がいる」と言い出す
・お爺ちゃんがテレビから出てきた貞子をぶん殴る
・お爺ちゃん、電脳空間を漂う概念になる
・お爺ちゃんがお爺ちゃんじゃなくなる
・お爺ちゃん、そして伝説へ
50年後が楽しみだ。
カッコつけようとしていただけ、恥ずかしさは2倍、カッコよさは2分の1だ
バーに行って、たまたま店にピアノがあって、それをポロロンと弾けたらカッコいい、気がする。デート中にそういうことをやったら高得点、な気がする。
でも、ピアノが置いてあるバーってどこにあるんだろう。普段バーに行かないので、どこにあるのか、見当もつかない。
そもそも客が勝手にピアノを弾きだしてもいいのか。
意気揚々と弾きだしたら、
「お客様、ちょっと……」
と店員に言われたら恥ずかしい。カッコつけようとしていただけ、恥ずかしさは2倍、カッコよさは2分の1だ。
あと女性を口説くためにいきなりピアノを弾きだす、なんてことをやっていたら、他の客はどう思うのだろうか。特に常連客。
「あいつまた弾いてらぁ」
「この前と違う女性ってことは、フラれたんだな」
「いくらピアノが弾けてもねぇ……」
悲しい。
こういう想像をしていると、自分ってネガティブだな、って思う。