ここ1年に読んだ本のなかで面白かった5冊
去年、こういう記事を書いた。
5年間で1000冊読んだので特に面白かった5冊を選んでみた。 - 夏のサマー2016
それから約1年が経ち、その間に100冊ほど読んだので、そのなかでとりわけ面白かった5冊をあげてみる。
- 作者: トーマストウェイツ,Thomas Thwaites,村井理子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/09/27
- メディア: 文庫
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これはすごい。芸術大学院の卒業制作でトースターを作ろうと思いついた作者が、原材料を集めようと山に入ったりして奮闘する。その様子だけでも楽しいし、当たり前に存在している「トースター」一つを取っても、どれだけの技術が投入されているかもわかる。
作者はこのあと、「ヤギとして生活してみる」というのもやり遂げ、本になっている。日本語訳されないかなー。
NOVEL 11, BOOK 18 - ノヴェル・イレブン、ブック・エイティーン
- 作者: ダーグ・ソールスター,村上 春樹
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2015/04/09
- メディア: 単行本
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村上春樹が翻訳した海外小説。奇妙な語り口。タイトルは作者が出した11冊目の小説、18冊目の本ということで、内容とはまったく関係ない。人を食ってるねえ。
- 作者: ヨシタケシンスケ
- 出版社/メーカー: ブロンズ新社
- 発売日: 2015/10/08
- メディア: 単行本
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この人の本はどれも面白いけど、一番好きなのはこれかな。老若男女にウケるってこういうことなんだなー。
- 作者: 牧村康正,山田哲久
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/09/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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『宇宙戦艦ヤマト』を作ったプロデューサーの評伝。いかにめちゃくちゃに突き進んでいった人なのかがわかる。芸能のプロモーターが逃げるようにアニメ業界に入ってきて、豪腕を発揮して金と有能な人材を引っ張ってきて傑作を形にする。ヤマト以降はヒットが出せず、人も離れていくけれど、それでも再起を図るしつこさ、狂ったような熱意に冷や汗のような静かな感動を覚える。
ピクサー流 創造するちから―小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法
- 作者: エド・キャットムル著,エイミー・ワラス著,石原薫訳
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2014/10/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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こっちは「CGアニメ」に人生を捧げた男たちの話。大学の研究室から始まり、映画業界に入り、スティーブ・ジョブズに買われ、『トイ・ストーリー』でヒットを出す、それまでとそれから。
ジョブズが映画制作やスタジオ設計にどう関わっていたかの部分が興味深い。この本を読むと、組織のなかでチームワークすることの楽しさが伝わってくる。これからもピクサーの新作が楽しみだ。